さあ、日本史の勉強でもしよう。
と思って、「1分間日本史1200」の最初の問題を見てみると、
[1] 旧石器時代を地質年代を表すと?
えーっ!!
俺は坂本龍馬とか、高杉晋作とか、土方歳三を勉強したかったのにーっ!!
と思うでしょう。
さらに、次の問題を見てみると、
[2] 旧石器時代に用いられた石器は?
・・・。
もう、日本史の勉強なんてヤメ、ヤメ!!となるに違いありません。
しかし、
「日本人なら日本の歴史を知るべき」と言う人はいても、
「旧石器時代から始めないとダメ」と言う人はいません。
よって、好きなところから始めて良いんですよ。

個人的には、
「幕末・明治維新」から始める
と、「それまではどうだったのか」と「これからどうなるのか」という興味が湧きやすいのでオススメですよ。
では、早速、問題を見ていきましょう。
[757] 1840年、アヘン密輸をめぐるイギリスと清の戦争は?
えっ?最初のチョイスがこれ?
と思うかも知れませんが、山川出版社「詳説日本史研究」でも、
「アヘン戦争」から始まります。
来日した「ペリー」は知っていても、中国で起きた「アヘン戦争」は知らない人もいるのでは?
近代以降の日本史を知るには、世界史を避けることはできません。
逆に日本国内だけの動きだけを勉強してしまうと失敗します。
カタカナだからといって毛嫌いせずに、基本的な世界史は知っておいた方が良いですよ。
まずは、イギリス、ロシア、オランダ、アメリカをおさえてみましょう。
コチラもどうぞ!↓
[extra] 1861~1865年、米国で行われた戦争は?
アヘン戦争以外にも当時の日本に重要な影響を与えた事件を覚えましょう。
年 | できごと | 日本への影響 |
---|---|---|
1840~1842 | アヘン戦争 | 薪水給与令(1842年) |
1853~1856 | クリミア戦争 | [761]日米和親条約(1854年) |
1856~1860 | アロー戦争 | [763]日米修好通商条約(1858年) |
1861~1865 | 南北戦争 | アメリカの撤退 第2次幕長戦争(1866年)での武器輸出 |
( [ ] は「1分間日本史1200」の問題番号)
アヘン戦争後、の結果を受けて、幕府はそれまでの
「無二念打払令」を改めて
「薪水給与令」
に切り替えました。そりゃ、清みたいになりたくないでしょう。

1854年の「日米和親条約」はイギリスとロシアがクリミア戦争で「それどころではなかった」ために日米間で最初に行われました。
1858年の「日米修好通商条約」はアメリカのハリスが
「アロー戦争が終わってイギリスが本腰入れたら、もっとヤバい条件飲まされるよ」
と脅したことで成立しました。

そして、1861年から始まったアメリカ「南北戦争」は、1865年に終結します。
そして、要らなくなった武器が、グラバー商会、そして、その下で輸送業を行っていた坂本龍馬を通じて長州藩に渡りました。
そのため、第1次幕長戦争(1864年)と第2次幕長戦争(1866年)では全く違う結果となったのです。

「戦争と言うより、狩り」
と言われるくらい長州が圧勝するわけだ。
第1次幕長戦争が最大の勝機と言われるのもこのため。
ちなみに、先に条約を結んだものの、その後、イギリスが主導権を握っているのは、アメリカが南北戦争で「それどころではなくなった」からですね。
このように幕末は世界史との関連が重要になります。
次は1800年代前半の日英関係を見ていきましょう。
【次は「1808年、フェートン号事件と大英帝国」】
memory
→「アヘン戦争」
[761] 1854年、ペリーの要求により締結された条約は?
→「日米和親条約」
[763] 1858年、アメリカのハリスと井伊直弼が調印した条約は?
→「日米修好通商条約」